TSS診断基準

トキシックショック症候群(TSS)診断基準
(CDC1997)


1)発熱:38.9℃以上

2)発疹:びまん性の斑状紅皮症

3)落屑:発症1〜2週間後、特に手掌と足底にみられる

4)血圧低下:
 収縮期圧:成人では90mmHg以下、16歳未満の小児では各年齢の血圧の正規分布で5%未満
 拡張期圧:臥位から座位に移った際に15mmHg以上の低下
 起立時の失神やめまい

5)多臓器障害(以下の3項目以上に該当)
 胃腸:発症時の激しい嘔吐または下痢
 筋肉:激しい筋肉痛または血清CK値上昇(正常値上限の2倍以上)
 粘膜:膣、口腔咽頭または結膜の充血
 腎臓:BUNまたはCrの上昇(正常値上限の2倍以上)または尿路感染症を伴わない膿尿(>5WBC/HPF)
 肝臓:総ビリルビン、AST、ALT値の上昇(正常値上限の2倍以上)
 血液:血小板数が10万/mm^3以下
 中枢神経系:発熱や低血圧がないときに、神経学的巣症状を伴わない見当識障害または意識障害

6)検査基準:以下の検査が陰性(施行した場合)
 血液、咽頭または髄液の培養(血液から黄色ブドウ球菌が検出されてもよい)
 ロッキー山紅斑熱、レプトスピラ症、麻疹の抗体価の上昇

〈判定〉
・疑い:検査基準を満たし、臨床症状5項目のうち4項目を満たす。
・確定:検査基準を満たし、患者が落屑出現前に死亡していなければ、落屑を含めて臨床症状5項目すべてが存在する。


【註記】


【参考】


【作成】2017-06-10