トローザ・ハント症候群
Tolosa-Hunt syndrome
【概念】
有痛性眼筋麻痺 painful ophthalmoplegiaを示す疾患で、海綿静脈洞部、上眼窩裂あるいは眼窩先端部に非特異的炎症性肉芽腫が生じることによりおこる。
発症年齢は20〜50代で、副腎皮質ステロイドが著効を示す。
【臨床症状】
・一側性の眼窩部痛:眼症状に先行して持続性の強い疼痛が眼窩後部や眼窩周囲に出現する。
・上眼窩裂症候群:動眼神経(Ⅲ)、滑車神経(Ⅳ)、外転神経(Ⅵ)三叉神経第1枝(Ⅴ1)の障害。
【検査】
・血液検査:軽度の炎症反応。
・髄液検査:軽度の細胞増加、タンパク増加(非特異的)。
・頭部MRI:海綿静脈洞部近傍に腫瘤上の肉芽腫(造影効果あり)。
・血管造影:内頸動脈造影で海綿静脈洞部の内頚動脈狭窄、眼窩静脈造影で上眼静脈の狭窄や閉塞、海綿静脈洞造影で造影不良など。
【経過】
数日から数週にわたって持続し、ときに自然寛解する。約3割は再発する。
【治療】
大量の副腎皮質ステロイドの経口投与により症状は劇的に改善する。
【註記】
【参考】
【改訂】2017-02-25