日本紅斑熱 Japanese spotted fever

日本紅斑熱 Japanese spotted fever


【概念】
 Rickettsia japonicaを保有する大型のマダニに刺咬されて発症する疾患。
 1984年に徳島県で初めて確認された。夏季に好発し、西日本に多い。

【臨床症状】
・潜伏期間:2〜8日。
・3主徴:発熱、発疹、刺し口
・発熱:40℃前後の高熱。
・発疹:体幹部より顔面や手掌・足底を含む四肢末端部に強く出現する。
・刺し口:ツツガムシ病よりやや小さい。
・リンパ節腫脹:目立たないことが多い。
・重症例:SIRS、ARDS、DICなどを合併。急性感染性電撃性紫斑病の合併もある。
 ツツガムシ病より重症化しやすく、高サイトカイン血症が起こりやすい。

【検査】
・白血球減少、CRP陽性、肝酵素上昇など。

【診断】
・R. japonica特異抗体検査
・PCR
・Weil-Felix反応:OX-2またはOX-19株で陽性。

【治療】
・テトラサイクリン系抗菌薬が第一選択。
・ニューキノロン系抗菌薬を併用することもある。
・β‐ラクタム系抗菌薬やアミノグリコシド系抗菌薬は全く無効。


【註記】


【参考】


【作成】2017-08-09