黒質線条体変性症(SND)

黒質線条体変性症 striatonigral degeneration : SND


【概念】
 筋強剛を主体とする緩徐進行性のパーキンソニズムを呈し、病理学的には線条体と黒質に主病変を有する孤発性の変性疾患。

【病理】
・線条体および黒質の神経細胞の変性・脱落がみられる
・Lewy小体はみられない

【臨床症状】
・筋強剛が前景のパーキンソニズムがみられるが、振戦は目立たない
・両下肢から始まることが多い
・自律神経障害、小脳症状、錐体路症状が加わる

【検査】
・MRI:T2強調像で被殻外側にスリット状の高信号域がみられる

【治療】
・抗パーキンソン薬は効果が乏しい

【予後】
・パーキンソン病より経過が早く、平均6年で死亡