淋菌感染症 gonococcal infection
【概念】
淋菌を原因菌として発症する尿道炎を主とするが、免疫低下状態では播種性淋菌感染症、咽頭感染なども含まれる。
【病原菌】
淋菌はG陰性球菌でヒトが唯一の宿主となる。
乾燥に弱く、体外では長く生存できないため、感染粘膜の直接的接触(経膣性交または口腔性交)で感染する。
10万人・年対罹患率は男性で160、女性で50程度(2004)であり、男性では20代〜30代前半、女性では10代後半〜20代が最も罹患率が高い。
【臨床症状】
強い排尿痛、亀頭部の発赤、外尿道口から排出する混濁した白色分泌物など。
【検査】
・尿道分泌物または初尿沈渣からの原因菌の検出。
・検尿沈渣・鏡検では高度の膿尿を認めることが多い。
・血液検査は通常不要。
【治療】
・ペニシリン系とフルオロキノロン系抗菌薬は耐性化しているため用いられない。
・セフトリアキソンが最も推奨され、咽頭感染にも有効。
・スペクチノマイシンは尿道炎には有効だが、咽頭感染には有効でない。
【註記】
【参考】
【作成】2017-06-14