ジュベール症候群関連疾患
Joubert syndrome related disorders : JSRD
ジュベール症候群 Joubert Syndromeは小脳虫部欠損、筋緊張低下、失調、発達遅延、眼球運動異常などを呈する疾患(1969)。これに網膜異常、腎嚢胞、肝障害、多指(趾)症などを合併する一連の疾患群をJSRDと呼ぶ。
共通する特徴は脳幹の形成異常 molar tooth sign : MTS。
原因遺伝子の違いから28亜型に分類される。
臨床的特徴はMTS+様々な程度の全身性障害。
・有馬症候群(常染色体劣性遺伝)
MTSに加えて乳児期早期より重度精神運動発達遅滞、先天性視覚障害、嚢胞腎(ネフロン癆)、眼瞼下垂を呈し、早期から腎障害をきたす最重症型。
・セニオール・ローケン症候群(常染色体劣性遺伝)
MTSにレーベル先天盲、網膜変性症、ネフロン癆、腎障害を合併し、小児期より発症する。
・COACH症候群(常染色体劣性遺伝)
MTSに精神運動発達遅滞、小脳失調、脈絡膜欠損、肝線維症を合併する。
・口−顔−指症候群(常染色体劣性遺伝、一部はX染色体劣性遺伝)
MTSに口腔異常、顔面と指(趾)奇形、広範な脳形成異常を合併する。