多発血管炎性肉芽腫症 granulomatosis with polyangiitis : GPA
ウェゲナー肉芽腫症 Wegener’s granulomatosis
【概念】
上気道(副鼻腔)、下気道(肺)、腎に壊死性血管炎と肉芽腫性病変を認める原因不明の疾患。
【疫学】
・好発年齢:40〜60代の中高年
・慢性副鼻腔炎の合併が多い
【診断基準 1988】
<主要症状>
a. 上気道(E)の症状
・鼻:膿性鼻漏、出血、鞍鼻
・眼:眼痛、視力低下、眼球突出
・耳:中耳炎
・口腔:咽頭痛、潰瘍、嗄声、気道閉塞
b. 肺(L)の症状
・血痰、咳嗽、呼吸困難
c. 腎(K)の症状
・血尿、蛋白尿、急速に進行する腎不全、浮腫、高血圧
d. 血管炎による症状
・全身症状:発熱(38℃以上、2週以上)、体重減少(6ヶ月以内に6kg以上)
・臓器症状:紫斑、多関節炎、上強膜炎、多発性単神経炎、虚血性心疾患、消化管出血、胸膜炎
<主要組織所見>
e. E、L、Kの巨細胞を伴う壊死性肉芽腫性炎症
f. 免疫グロブリン沈着を伴わない壊死性半月体形成性腎炎
g. 小・細動脈の壊死性肉芽腫性血管炎
<主要検査所見>
・PR3(C)-ANCA陽性
<確定診断>
1)a, b, c, dのうち3つ以上ある例(各臓器症状は1つ以上あるものとする)
2)a, b, c, dのうち2項目以上および、e, f, gのうち1項目以上を示す例
3)a, b, c, dのうち1項目以上あり、e, f, gの1項目以上かつPR3(C)-ANCA陽性例
<参考検査所見>
・白血球増加、CRP陽性、BUN上昇、血清クレアチニン上昇
【検査】
・胸部X線:結節陰影(肉芽腫の占拠病変)
・胸部CT:肺の空洞を伴う結節性病変
【治療】
・腎病変出現以前の早期治療が重要
・ステロイド治療+免疫抑制剤
【予後】
・未治療の場合予後不良:1年以内に腎不全で死亡