若年性パーキンソニズム

若年性パーキンソニズム 
Juvenile Parkinsonism 


【概念】

 40歳以下にに発症し、成人のパーキンソン病と同様の症候を示す。
 家族性があり、常染色体劣性遺伝が多い。

【臨床症状】

1. 固縮:一般に高度だが、歯車現象は伴わないことが多い。
2. 無動:一般に高度だが、構音障害、流涎、思考遅延などは比較的軽い。
3. 振戦:典型的振戦は少なく、振戦を欠く例もある。
4. 立ち直り反射:障害は軽い。
5. その他:眼球運動障害、自律神経障害は軽度である。
 錐体路症状の合併がみられやすい(約40%)。
 一般に経過が長い(平均罹病期間28年)。

【病理】

 典型的PKに一致する。

【治療】

 l-DOPAの効果は劇的であるが、副作用の頻度が高く、重症であることが多い。
 l-DOPAは持続が短く、up-down現象が出やすい。
 日内変動や睡眠後の症状改善や kinesie paradoxale を示す例もある。
 不随意運動の出現も多く、四肢のジストニアやアテトーゼ様運動が多いが、口舌ジスキネジアはきわめて稀である。


【註記】


【参考】
・横地正之:内科 vol.65 no.5 1989


【改訂】2017-02-01