区分と分類

区分と分類


 区分と分類は、概念の外延を明らかにする方法である。

【区分】
 区分 devisionとは、ある概念の外延を細分することである。あるいは、類概念をそれに従属する種概念に分けることである。
 あるいは、同じ類概念に属する種概念を明示し、さらにこの種の中に含まれる種を明示していく手続きであり、ある概念のクラスを部分クラスに、さらにこれらの部分クラスを細分する手続きである。

・区分原理 principle of division, principium divisionis
  区分の際の目安となる性質。
・区分肢 members of division
  区分された種概念。
 区分肢の数により、2分法 dichotomy、3分法 trichotomy、4分法 tetratomy、多分法 polychotomyなどと呼ばれる。

【区分の規則】
1)区分原理は、区分される概念の全外延に関係のあるものなら何をとってもよいが、区分は同一の原理によって最後まで行われなければならない。
2)区分肢の総和は、区分される概念の外延に等しくなければならない。
3)区分を連続的に行うためには、各段階における概念を、これに最も近い種概念に分けなければならない。

【分類】
 分類 classificationとは、与えられた種概念をそれよりも大きな類概念にまとめていく手続きである。
 あるいは、個体を集めてクラスを作り、これらをさらに大きなクラスにまとめていく手続きである。

1)自然的分類 natural classification
 分類される概念の本質的属性を基準とするもの。
2)人為的分類 artificial classification
 分類される概念の偶有的属性に基づいて行われるもの。