論理学の原理 principles of logic
思考の原理であり、形式論理学の基本法則。
1.同一原理 principle of identity(同一律、自同律)
「AはAである」の形式で表されるもので、概念はその思考過程において同一の意味を保持しなければならないということ。
ライプニッツによる。
2.矛盾原理 principle of contradiction(矛盾律)
「Aは非Aでない」または「SはPであると同時に非Pであることはできない」という形式で表される。
この原理は、一定の論述や討論において概念の内容を変えてはならないことを意味し、同一原理の半面をなしている。
アリストテレスによる。
3.排中原理 principle of excluded middle(排中律)
「AはBでも非Bでもないものではない」という形式を持ち、Bと非Bとの間には中間の第三者はありえないということで、矛盾原理を補足する。
=「AはBか、または非Bである」
4.充足理由の原理 principle of sufficient reason(充足理由律、理由律)
事物の存在や真なる判断は、それを根拠づける十分な理由を要求するという、正しい思考の守るべき原理。
=「すべての思考には常に必ず十分な理由がなければならない」
理由として認められるものを根拠 ground、その根拠に基づいて主張されるものを帰結 consequenceという。
・同一律 → 肯定判断
・矛盾律 → 否定判断
・排中律 → 選言判断
・理由律 → 仮言判断