ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー UCMD
【概念】
筋線維間の細胞外マトリックス成分であるコラーゲンⅥの欠損による筋疾患で、近位関節の拘縮と遠位関節の過伸展を特徴とする。コラーゲンⅥは3つのサブユニット(α1、α2、α3鎖)から構成され、それぞれの遺伝子(COL6A1、COL6A2、COL6A3)の変異が報告されている。
本邦ではCMDの約10%を占め、FCMDに次いで多い。
【臨床症状】
出生早期から筋力と筋緊張の低下がみられ、floppy infantを呈する。
運動発達遅滞がみられ、約半数は歩行不能だが、知的発達は正常である。
① 近位関節の拘縮(頚部前屈制限、側弯)
② 遠位関節の過伸展(足、手、手指)
③ 踵骨の突出
④ 高口蓋
を特徴とする。
症状は緩徐進行性であり、呼吸筋が侵されやすい。
【診断】
生検筋のコラーゲンⅥ免疫染色で染色されないことにより診断される。
【註記】
【参考】
【作成】2017-10-17